あじろ綴じと無線綴じ | 印刷用語マニアックス | 光栄印刷株式会社


② 紙の連量が四六/110kgを超える場合には、上記の理由からアジロ綴じを選択したほうが無難です。


① 折りの品質が一定水準を保持していることを前提に、同一条件の下で比較すれば、アジロ綴じでは他のページと部分的に繋がっている分だけバラ本になりにくいといえます。

③ 逆に連量が少ない用紙(四六/45kgを下回るような)の場合には、アジロ綴じでは接着剤の浸透が不十分になる要素が大きくなるので無線綴じのほうが安心できるといえます。

社史や記念誌は、”アジロ綴じ”と、“糸かがり綴じ”のどちらが適切か?

④ 多色ものでコート紙を使用する場合には、アジロ綴じのほうが有利です。さらにノド元までの絵柄が多いような場合には、完全ではありませんが耐溶剤性のホットメルトを使用したほうが、より耐久性のある本になります。ただし現状では耐溶剤性ホットメルトといっても、完全な耐溶剤性を持っているわけではないので、「通常のホットメルトよりも溶剤に侵されにくい」程度に考えておかなければなりません。

① アジロ綴じは折り丁の背を切り裂いて、そこから接着剤を浸透させて折り丁の中心部のページを固着させるので、糸かがりに比べてノド元への接着剤の浸透量は多くなります。したがって、ページの開きやすさは糸かがり綴じよりは劣ることになります。

アジロ綴じは、糸や金具などを使わず接着剤のみで綴じる無線綴じの1種とみなせますが、一般的な無線綴じと比べると更に強度の強いものとなります。
一般的な無線綴じの場合、バラバラに切り離された状態の各ページの背に接着剤を付けて固めることで表紙と各ページとを繋ぎとめますが、アジロ綴じの場合は折丁の背に切込みを入れてスリット孔を作り、そこに接着剤を浸透させて繋ぎとめます。
このスリット孔の大きさは印刷業者によって違いがありますが、大体10~15㎜程度のスリットを5㎜程度間隔をおいて入れていくのが一般的です。
このようにすることで各ページ同士も接着剤によって固められるため、各ページ同士は切り離された状態になっている無線綴じと比べてバラバラになりにくく、接着強度も強いものとなるのです。

② 上製本で使用される接着剤は、並製のホットメルトに比べると低粘度で、しかも紙の中への浸透度も高いので、安定した綴じ効果が得られますが、以下の点に留意しなければなりません。


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① 上質紙系用紙を使用する文字もの中心の書籍の場合は、コスト面を考慮してアジロ綴じを選択しても問題ありません。上製本で使われるアジロ綴じ用のエマルジョン型接着剤は、並製本のホットメルト型接着剤と異なり、経時劣化も少なく接着剤皮膜にも柔軟性があるため、安定した接着効果が得られます。(ただし用紙連量が四六/135kgを超えるような厚紙や剛性の強い紙の場合には不可)単に読むだけの本ではなく、日記帳や家計簿などのように毎日何回かの開閉をおこない、さらに記入するためにノド元まで押し広げるような使い方をするものについては、開きやすさを確保し、同時に万一のページ脱落事故などを予防するために、糸かがりにしたほうが無難といえます。

また、接着剤で綴じますのでページが完全に開きません。中綴じと比べると少し割高になります。 アジロ綴じ

本文に上質、中質紙を使用する場合には、強度、耐久性ともどちらの綴じ方でも大差ありません。しかしコート紙(塗工紙)の場合は、もともと上・中質紙に比べると連量の割には繊維分が少ない上に、無線綴じのミーリングでカットされた断面をラフニングすると、コート剤が粉末となって紙の断面に付着します。この粉末が接着にとっては大敵で、十分除去しきれないままホットメルトを塗布すると、用紙と接着剤の間に入った粉末が接着効果を損なう働きをすることになります。このようなことからコート紙を無線綴じするのであれば、安全を見込んで深めのガリを入れるか、さもなければ無線綴じを避けて粉末が出にくい(ミーリングをしない)アジロ綴じにしたほうがよいでしょう。また本文にコート紙を使用する場合の絵柄は多色ものが多くなりますが、とくにノド元まで絵柄が入るような無線綴じの場合には、印刷インキ中に含まれる溶剤によってホットメルトが経時劣化を起こすので、常にバラ本の危険性があるといえます。それゆえ多色物の場合には、アジロ綴じでしかも耐溶剤性のホットメルトを使用することをおすすめします。

アジロ綴じ予め折りの段階で本文背部へ“アジロ”穴を明け、そこへ糊を浸透させ、また表紙と共に接着する仕様。 用紙選択と出来映えの関係

② 写真集、絵画や古美術を集めた豪華本など、見開きの中心部で絵柄が分断されるのを嫌う本や、比較的連量の大きい塗工紙(四六判/135kg超)などを使用する本、さらにB4判を超えるような大型本では、デザインあるいは堅牢性の面からも糸かがり綴じを採用すべきです。

製本のことなら(有)ヨシヒロ 製本。東京都江東区の製本会社。無線綴じ・アジロ綴じに力を入れています。

③ 中、小型の辞典ものには、以前は糸かがりが多く採用されていましたが、最近ではほとんどの場合、アジロ綴じで製本されるようになりました。

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④ アジロ綴じについては、「折りの品質が一定水準を満たしていること」という条件が付きます。とくに輪転折りの場合、32ページ折りのように折り数が増えてくると、中折りの浮きが発生する危険性が増大します。印刷品質とともに折り品質についても十分な確認が必要で、「折りの品質」が確保されていない場合には、ページ抜けなどの重大事故につながるので注意しなければなりません。

アジロ綴じも含む。 狭義: 折丁の背を切り、各ページが分離したペラ

反対に薄手の紙で32ページなど、折り数が多くなってくると、中折りの浮きが出やすくなり、また腰の弱い用紙では、カット部から高粘度の接着剤を押し込むことが難しくなってくるなどのマイナス要因が増えてくるので、無線綴じか糸綴りを選択したほうがよい場合も出てきます。輪転ものであれば印刷の折り品質が大きく影響してくるので、事前の得意先との打ち合わせのときなどに検討しておかなければならないでしょう。

の状態にしてから、糊で綴じること。 アジロ綴じとは別物。 (1) 糸かがり綴じ vs

アジロ綴じ|綴じ工程|印刷・製本をする|上製本/ハードカバー製本|オンデマンド印刷・製本なら「ガップリ!」

1 中綴じ · 2 平綴じ · 3 糸かがり綴じ · 4 無線綴じ / アジロ綴じ.

アジロ(網代)綴じは、無線綴じを改良した綴じ方法で、オフセット印刷で製作する上製本の主流な綴じ方法の一つです。アジロ(網代)綴じも無線綴じ同様に製本用の強力な接着材(ホットメルト)を使って、背を固めて製本します。

アジロ製本; 中綴じ製本; 特殊加工; 金具付きカレンダー; 仕分け・発送・配達; 設備詳細

本文を1枚ごとにバラバラに切り離したのちに背を固める無線綴じと違い、アジロ(網代)綴じは、16ページや8ページごとに折丁を作りますが、その際ページを切り離さずに背の部分に切り込みを入れたのち、本文を丁合し背を固めます。

接着剤が見えますね。 中でも、背の部分にスリットを入れて、接着剤をより深く浸透させる方法を「あじろ綴じ」と呼びます。

これまでさまざまな製本方法をご紹介してきましたが、今回フォーカスするのは「あじろ綴じ」です。あまり聞き慣れない製本方法かもしれませんが、文庫本や月刊誌、カタログなどによく使われています。実は身近なところにあるあじろ綴じとはどんな製本方法なのか、その綴じ方の特徴や、よく似ている「無線綴じ」との違いとともに解説します。さらに、冊子印刷時に知っておくと便利なポイントもあわせてお伝えします。

中綴じ(針金中綴じ); 平綴じ(針金平綴じ); 糸かがり綴じ; 無線綴じ; あじろ綴じ

② それぞれのページはあくまでも綴じ糸で固定されており、下固めの工程で塗布される接着剤は、各ページを固着する働きはありません。
(接着剤の役割)
・隣接する折り丁同士を接着する。
・針穴から浸透した接着剤は綴じ糸を固着し、糸の緩みを抑える働きをする(図1)。
このように糸綴じの場合には、折り丁の間と針(糸)穴以外のところには接着剤が入り込まないので、アジロ綴じに比べ接着剤の広がる面積が小さく、ノド元まで容易に開くことができるとともに、折り丁間以外の見開きのノド元の絵柄が、接着剤で損なわれる危険を避けることができます。特に多色で見開きが多い場合には、他の綴じ方では得られない利点となります。