裏切り続ける円、25年こそ反発とストラテジスト予想-金利差縮小


トランプ氏が掲げる政策は、基本的にはドル高を誘発する側面が強い。トランプ減税の恒久化は景気刺激でインフレに作用しドル高圧力がかかるほか、移民の強制送還も労働力の減少から賃金インフレの要因になる。関税強化も物価高を招きドル高要因だ。


先週のドル円はタカ派のFRB、ハト派の日銀の対比からドル高・円安が進行する一週間となりました。12月FOMCでは予想通り0.25%の利下げとなったものの、併せて発表されたドットプロットでは2025年末までに0.5%の追加利下げが示され、さらにパウエル議長会見では今後の追加利下げに慎重な姿勢が示されたことで米10年債利回りは4.6%近い水準まで上昇しました。

いっぽうで翌日の日銀会合も予想通り現状維持となりましたが、追加利上げのタイミングは春闘を見てからと少なくとも1月の可能性は消え、3月も微妙な感じとなっています。ただ、これまでの日銀の政策変更のパターンとして、最初に植田総裁がタカ派な方向性を示し、その後いったん別の日銀関係者がトーンダウン、一定期間を置いて引き締めに動くということが繰り返されてきたことを考えると、今後の数字次第ではあるものの3月か5月の会合で追加利上げということになるのではないかと考えられます。

下の表は、過去20年間における日本円が絡んだ主要な通貨ペアの12月の日足を数えて、日別の「陽線」の出現確率をまとめたものです。確率が高ければ陽線になりやすく、確率が低ければ陰線になりやすい傾向があると考えられます。なお、出現確率は直近10年間の動向に比重を置いた加重平均です。

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〇先週のドル円、米10年債利回り4.6%近い水準まで上昇しドル高円安が進行
〇FEDウォッチャー、2025年末までの追加利下げ織り込み度、0.5%か0.25%が五分五分へと後退
〇2025年、日銀は1回の利上げに留まり日米金利差は0.5%か0.75%の縮小か
〇来年の円相場、トランプ大統領は人民元安と共に日本円安も牽制の対象にする可能性高い
〇今後もドル高が進むと、どこかで梯子を外される相場がやってくる可能性も考えられる
〇今週は155.00レベルをサポート、157.50レベルをレジスタンスとする流れを見る

12月はいくつかの日で円安の傾向が確認できますが、特に注目したいのは26日と27日です。上の表を見ると、26日は豪ドル/円とニュージーランドドル/円で陽線の出現確率が100%と、過去20年間で取引が行われていた日はすべて陽線が出現していたという、非常に強い「円安」アノマリーがあります。

今回のFOMC後の動きとして特徴的だったのは金利市場の追加利下げの織り込み度の変化です。ドットプロットでは2025年末までに0.5%の追加利下げ見通しが示されましたが、FOMC前に同時点で0.5%の利下げを織り込んでいたFEDウォッチャーの数字は0.5%か0.25%か五分五分の織り込み度へと後退してきました。FOMC前には9~12月のどこかの会合で0.25%の利下げを見込んでいたことを考えると、市場参加者は更にタカ派な見方をし始めたと言えるでしょう。

日銀は2025年に1回の利上げに留まる可能性は高そうですから、来年の日米金利差は0.5%か0.75%の縮小となり、このあたりの見通しを長期債の利回り差も示していると言えます。日米10年債の金利差チャートをご覧ください。水色のラインが日米金利差(右軸)、ローソク足がドル円日足チャート(左軸)です。

また、27日も陽線の出現確率がユーロ/円で92%、スイスフラン/円で96%とかなり高く、英ポンド/円は78%、豪ドル/円は73%、ニュージーランドドル/円は77%と、主要な通貨ペアの多くで陽線の出現確率が高い「円安」のアノマリーが確認できます。


ドル円相場は当面円安が継続、年末は153円程度になる見込み ..

一方で、移民の強制送還は消費減から米国景気の悪化を招く側面があるほか、トランプ氏自身はドル安志向で、ドル高への“けん制発言”もみられる。それぞれの政策効果が発現するタイミングもずれがあり、必ずしも一面的なドル高進行と読む識者ばかりではない。

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2025年の円の対ドルレートの動向を読み解く上で欠かせないのが、トランプ次期米政権の政策だ。

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現在の金利差は6月上旬の頃の水準へと戻してきていますが、円相場の水準は当時よりもやや円安気味というところです。日足ベースでの相関係数も0.9を超えてきましたので、年末年始にかけても金利差に注目していく流れに変化は無さそうです。

ただ今週は24日(クリスマスイブ)~26日(ボクシングデー)のクリスマス前後は東京を除く主要市場は休場となる国が多く、通常であれば動きが出にくくなります。逆にこの時期は流動性が低いため、ニュースが出ると振れやすくなりますが、これまで動きも大きかっただけにクリスマスの時期はさすがに大人しくなるのではないかと考えています。

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テクニカルにはいつもの日足チャートをご覧ください。

11月高値を超える想定をしていませんでしたのでシナリオを考え直す必要が出てきました。年初来高値と11月高値とを結んだレジスタンスラインを現在はサポートと考えることとなり、今週は155円台前半を緩やかに下げています。大台155円がサポートになると見てよさそうです。いっぽうレジスタンスは先週高値を超えられず、その手前157.50レベルを考えています。ということで、今週は155.00レベルをサポートに157.50レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。

が作用しているため、レンジの上限近辺にあります。2024年末に同⾦利差が3.2%へ縮⼩すると、それに

過去2年連続で年末の12月は米ドル安となった。2022年の年末は130円まで、そして2023年の年末も140円まで米ドル/円は下落した。ところが、年が明けると米ドル高への転換となった。2023年は1月半ばの127円まで米ドル/円は続落したものの、その後は米ドル高へ転換、1月は小幅ながら米ドル陽線引けとなった。一方、2024年は年明け早々米ドル高が広がり、結果的に大幅な米ドル陽線引けとなった。では、今回の年末年始はどうなるか。

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