豪ドル円相場は5日に93円台を記録。7月中旬の109円台から転落している。RBAは6日までの理事会で政策金利を据え置く見通しだ。
先進国の中では歴史的に金利が高い通貨ですので、金利動向には敏感に反応します。またRBA総裁などの金融当局者や、政府閣僚などから、為替水準に関する発言が比較的多くあり、その内容が市場で注目されます。高金利を背景に投資対象として見られることが多いことから、世界が政治的、経済的に安定している時には豪ドル高になりやすく、反対に混乱すると豪ドル安になりやすい性質があります。
現在は輸出主導型から内需中心の経済へ移行しつつありますが、それでも豊富な天然資源や食料品の輸出は盛んです。したがって、世界的な景気に影響を受けることはもちろん、貿易相手として輸出入ともに第1位の中国の景気に左右されるため、自国の経済指標と同様に中国の経済指標も豪ドル相場に大きく影響します。また資源国通貨の側面もあることから、原油・鉄鉱石・金など資源価格の変動も、豪ドル相場を動かす要因となり、商品市況の動きにも注意する必要があります。
豪ドルは先進国通貨でありながら資源国通貨の側面をあわせ持つ通貨です。資源価格が上昇すると豪ドル相場も上昇する傾向があります。
オーストラリアは歴史的に先進諸国の中ではインフレ率が高くなりがちなことから、金利も他の先進諸国よりも高くなる傾向があります。そのため、世界的に政治・経済が安定している時には金利狙いの資金が集まりやすく、豪ドルも高くなる傾向がある一方、突発的な混乱が生じると、一気に資金が流出して豪ドル安となることもあります。
米ドルやユーロなどと比べると、市場規模が小さいため、投資資金の移動が始まると一方的な動きとなりやすい特性もあります。また値幅も非常に大きく、変動のスピードも速くなることが多いため、余裕をもった投資を心掛けることが必要でしょう。
これにより、約88円(2018年1月時点)で推移していた豪ドル円ですが、約65円(2020年3月時点)まで下落してしまいます。
豪ドル急落の「意外な理由」と今後の見通し | 吉田恒の為替デイリー
OANDA証券では、初心者の方でも取引を始めやすいよう1通貨から取引を行えます。
たとえば1豪ドル95円とした場合、約4円から取引を始めることが可能です。
オーストラリアは世界第6位の広大な土地 (日本の約20倍) に約2,626万人 (2022年12月) の人々が暮らす国です。19世紀に全土がイギリスの植民地となって以来、主にイギリスからの移民によって人口が拡大しました。現在でも英国連邦に属し、英国のチャールズ3世国王がオーストラリア国王を兼ねていて、英国との親密な関係が維持されています。
先進国でありながら金、鉛、ニッケル、ウラン、亜鉛、鉄鉱石などを産出する天然資源が豊富な国です。そのため新興国の成長によって“資源ブーム”が起こった2003年から2007年頃には、オーストラリア経済も好調で、オーストラリアドル (豪ドル) は金利が高く、投資家の人気を集めました。しかし、新興国経済が減速した2016年以降は、経済成長が伸び悩み、金利も低下傾向でした。
輸出における資源・エネルギーの割合は約50%と非常に高いものの、実は鉱業がオーストラリアのGDPに占める割合は約10%とそれほど高くはありません。GDPの約70%は金融や公益事業、消費関連などのサービス業が占め、オーストラリア経済の主役となっています。移民政策も含め、先進国としては珍しく当面の人口増加が見込まれている点にも注目すべきでしょう。しかしやはり資源・エネルギーの輸出はオーストラリア経済の足元を固めています。その点で今懸念があるとすれば、輸出入ともに相手国として中国が第一位である点です。中国の景気に左右されやすく、今後の米中関係、中露関係の行方や、中国の太平洋への進出によって豪中関係に変化があると、大きな悪影響が出る可能性があります。
コロナ禍に対しては、当初は国境封鎖をはじめとする強力な感染対策による封じ込めに成功しましたが、その後、感染が拡大するとともに、第2の都市メルボルンでは累計で世界最長となったロックダウンが実施されるなど経済活動に深刻な悪影響が出ました。ただ、出遅れたワクチン政策が軌道に乗ったことで、2022年10月にはほとんどの規制が解除されました。
2022年2月にロシアが隣国ウクライナに軍事侵攻を開始して以来、オーストラリアを含む西側諸国はウクライナに物心両面で支援を続けていますが、ロシアに対しては経済制裁を科すなど厳しい姿勢を示しています。この間も中国は西側諸国と異なってロシアとの緊密な関係を維持しています。加えて中国による海洋進出をけん制することも目的のひとつとしてAUKUS (豪、英、米) やQUAD (日、米、豪、印) などの取り組みも始まっています。さらにソロモン諸島と中国が安全保障協定を締結したことをオーストラリアは強く懸念していて、今後豪中関係に大きな変化があれば経済へのネガティブな影響となることが考えられます。
長年高金利が魅力とされてきた豪ドルですが、コロナ禍後の利上げサイクルでは米英などに比べやや慎重な利上げペースとなっていました。中央銀行であるオーストラリア準備銀行 (RBA) は2022年5月に政策金利を0.10%から0.35%に引き上げて利上げを開始し、2023年6月までに4.10%まで引き上げました。その後アメリカの利上げが終了したとの見方が広まる中、しばらく様子見をしたものの2023年11月に再び4.35%へ引き上げました。
2024年3月、日銀金融政策決定会合で「賃金と物価の好循環を確認し、2%の物価安定の目標が持続的・安定的に実現していくことが見通せる状況に至った」として、2013年から続けてきた異次元緩和が終了され、約17年ぶりとなる利上げが決定されました。しかし植田日銀総裁が今後の金利の引き上げペースに関して「急激な上昇というのは避けられるとみている」と述べたことなどから、緩和的な金融政策が継続されると見られています。
一方RBAは2024年6月の理事会まで政策金利を据え置いていますが、「インフレ上昇リスクに引き続き警戒する必要があることが再確認された」「インフレ率を2~3%の目標範囲に戻す道のりはまだ長い」として、必要であれば追加利上げを排除しないと改めて表明しています。すでに2024年6月に利下げをしたユーロ圏に続いて、アメリカ、英国など主要国が年内に利下げに転じると見られる中、タカ派的な態度を崩していないオーストラリアは、他国との違いが際立つ形となっています。
■米6月PPIが予想を下回る
⇒米長期金利が低下する
⇒金利の低下を好感して株価指数が上昇する
⇒豪ドルはリスクセンチメントに敏感
⇒豪ドルは買われる
これにより、約94円(2015年6月時点)で推移していた豪ドル円ですが、約76円(2016年6月時点)まで下落してしまいます。
オーストラリアドル、続く下落 中国経済の失速色濃く・利下げ観測も
昨日は米6月CPIの下振れや、その後に政府・日銀による円買い介入と思われる動きから大幅な円高となった。この影響から豪ドル/円は33年ぶりの高値圏となる109円台から、一時107.00円前後まで下落した。
本日は米6月PPIが発表される。市場予想は強い内容となっている。予想外にPPIが低下を示せば米長期金利が低下し、それを株式市場が好感することでリスクオンの動きに繋がりやすいだろう。他方、昨晩の急速な円高は政府・日銀による円買い介入だったという一部報道もある。豪ドル/円に限らず対円相場は追撃介入への警戒感から神経質な動きとなりそうだ。
豪ドルはなぜやばいと呼ばれるのか。最新の相場考察や今後の見通し
これにより、約101円(2008年7月時点)で推移していた豪ドル円ですが、約57円(2009年1月時点)まで下落してしまいます。
最新為替見通し|UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメント株式会社
・7月3日に発表された豪5月小売売上高は前月比+0.6%と市場予想(+0.3%)を上回った。この結果を受けてRBAが8月にも利上げをするとの期待が高まった。
・6月26日に発表された豪5月消費者物価指数(CPI)は前年比+4.0%となり、前月(+3.6%)から上昇した。4月24日に発表された豪1‐3月期CPIは前年比+3.6%となり、前四半期(+4.1%)から鈍化したが市場予想(+3.5%)を上回った。
・6月18日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。政策金利は4.35%で据え置きとなったが、ブロック総裁は「利上げの論拠も議論した」と述べた。
・6月13日発表の豪5月雇用統計は、雇用者数が3.97万人の増加と市場予想(3.00万人増)を上回った。また失業率は4.0%へ改善(前回:4.1%)、労働参加率は66.8%だった。
オーストラリア経済、アジア経済見通し、アジア金融政策、為替について、わかりやすく解説した調査・研究レポートです。
豪ドル/円は昨日も大幅安。今週に入り約4円下落している。昨日は、日銀の追加利上げをめぐる観測報道をきっかけに円が買われたことや、欧米株価が下落したことなどが豪ドル/円の下落要因となった。
本日は米国の4‐6月期国内総生産(GDP)・速報値が発表される。米国経済の鈍化の兆しを示す結果となった場合には、米連邦準備制度理事会(FRB)による年内利下げ観測が高まり米ドル/円が売られることになるだろう。この場合豪ドル/円は、米景気悪化懸念もあり米ドル/円につれて売られることになりそうだ。
また、チャートを見ると日足一目均衡表で三役逆転(①転換線が基準線の下、②遅行線ローソク足の下、③ローソク足が雲を下抜け)が発生した。三役逆転は売りのシグナルと捉えられるため、テクニカル面から豪ドル/円に売り圧力がかかりやすいことも意識しておきたい。
ドル円予想 | 植田日銀総裁の講演待ち | 今日のアナリストレポート
・7月18日発表の豪6月雇用統計は、雇用者数が5.02万人の増加と市場予想(2.00万人増)を上回った。また失業率は4.1%へ悪化(前回:4.0%)したが、労働参加率が66.9%と前回(66.8%)から上昇したことが要因だった。
・7月3日に発表された豪5月小売売上高は前月比+0.6%と市場予想(+0.3%)を上回った。この結果を受けてRBAが8月にも利上げをするとの期待が高まった。
・6月26日に発表された豪5月消費者物価指数(CPI)は前年比+4.0%となり、前月(+3.6%)から上昇した。4月24日に発表された豪1‐3月期CPIは前年比+3.6%となり、前四半期(+4.1%)から鈍化したが市場予想(+3.5%)を上回った。
・6月18日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。政策金利は4.35%で据え置きとなったが、ブロック総裁は「利上げの論拠も議論した」と述べた。
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2003年~2023年の過去20年間、豪ドル円はどのような要因によって推移してきたのか、以下で詳しく見ていきましょう。
これは、世界的な金融危機の影響による豪州の景気後退局面が、好景気を維持した中国への
が公開する店頭外国為替証拠金取引月次出来高の通貨ペア取引金額(2023年11月時点)では、ドル円・ポンド円に次いで豪ドル円が第3位となっています。
豪ドル/円や豪州(オーストラリア)には、以下の特徴があります。 豪ドルや豪州の特徴
オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
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100円突破の豪ドル円「再上昇」の可能性、オーストラリアで“まさかの利上げ”期待の理由
RBAは2024年6月の会合で政策金利を据え置き、4.35%の高水準で維持することを決定しました。
為替相場は金利差によって大きく影響されるので、豪米国債利回り差も確認しておくと良いでしょう。
以下は、豪ドル円と豪米国債利回り差の値動きを比較したチャートです。