ドル円に再波乱も 4日雇用統計 石破発言後の円安見通しの行方は?
あおぞら銀の諸我氏は、「昨日の石破首相と植田総裁の会見でハト派的なものはかなり織り込んだ。これまでと特別違った内容の発言はなく、反応は限定的となっている」との見方を示した。
東海東京インテリジェンス・ラボの柴田秀樹金利・為替シニアストラテジストは、「石破首相が追加利上げに向けてトーンダウンし過ぎている」とし、日銀の植田総裁の発言も「ストレート過ぎで、市場のボラティリティー(変動率)が上がりやすくなる」と指摘。投機勢は円の買い持ちに相当傾いており、「高市トレード」で付けた9月27日安値(146円49銭)を抜けてきて「逆回転が効いている」と述べた。
2日の米国市場では9月の民間部門雇用者数がエコノミスト予想を上回り、大幅利下げ観測が後退。米10年債利回りは一時8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して3.8%を上回った。
石破発言「選挙目当ての豹変」 利上げ姿勢を軌道修正、識者ら批判
きっかけは2日夜、石破茂首相が日本銀行の植田和男総裁との会談後に「個人的には現在、追加の利上げをするような環境にあるとは考えていない」と述べたことだ。
石破首相は2日、首相就任後初めて日銀の植田和男総裁と会談し、「追加の利上げをするような環境にあるとは考えていない」と述べた。林芳正官房長官は3日午前の記者会見で、石破首相は金融政策の具体的手法は日銀に委ねられる方針だと承知していると語った。
主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
自民党総裁選の決選投票は石破氏が逆転で勝利。「高市トレード」が急速に巻き戻される形で株売り・円買いに傾いた。石破氏は緊縮財政志向で金融所得課税に前向きと見られていることから、さらに反応は強く日経平均先物は2000円超急落。円は全面高となった。石破氏はその後、「物価上昇を上回る賃金上昇のため新しい資本主義を加速する」と述べて岸田首相の経済政策を踏襲する姿勢を示した。また、その後のテレビ出演では「政府と日銀は緊密に協力すべき、金融政策に関して日銀に要請はしない」と発言。さらに「必要であれば財政刺激策を実施する」として市場の緊縮財政懸念について火消しを図った。
円は対ドルで一時147円台前半に下落、石破首相発言受けた売り続く
あおぞら銀行の諸我晃チーフマーケットストラテジストはドル・円相場について、「石破首相の発言だけでなく米ADP民間雇用統計が良かったので踏み上げが加速したが、ここから上にドルのロング(買い)で攻めていく環境にはない」と指摘。「10月日銀会合で利上げできないとしても12月は考えられる。円安となれば利上げに向けた動きも出てくる可能性がある」と述べた。
石破茂首相が日銀の追加利上げに慎重姿勢を示したことや、米労働市場の底堅さを示す経済指標の発表を受け、円相場は1ドル=146円台に急落した。
27日のドル/円は前日比で約1.8%下落し、142.24円前後で取引を終了した。自民党総裁選の第一回投票で高市氏が優勢となったことで、一時146円台半ばまで上昇した。しかし、決選投票では石破氏が勝利したため高市氏勝利を見込んだ円売りポジションが巻き戻された。またNY時間に発表された米8月個人消費支出物価指数(PCEデフレーター)が前年比+2.2%と市場予想(+2.3%)を下回り2021年2月以来の水準まで低下したこともドル売り・円買いを促す要因となった。 自民党総裁選の結果を受けた円売りポジションの調整は一巡したと考えられる。ただ、自民党総裁選の結果発表は日本の株式市場の引け後だった。その後、日経平均先物が大幅に下落していることから、本日は日経平均株価の値動きに注目が集まる。日経平均株価が想定以上の下落を示した場合にはドル/円が141円台へ続落するリスクがある。一方で株式市場が比較的早期に落ち着けばドル/円相場への影響も軽微にとどまるだろう。 本日はNY時間にパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演が予定されている。ただ、今週金曜日(10月4日)には米9月雇用統計を控えている。米国のインフレがFRBの目標である2%に近付く中で、市場の注目は米国の労働市場に向いている。パウエル議長がこれまで通りデータ重視の姿勢を示せば、反応も限定的となりそうだ。
1か月ぶり1ドル147円台「円安」 石破首相の利上げ慎重発言などで
最新の為替ニュースやレポート・動画・マーケット情報からFX投資を学べる記事まで、すべてが無料で閲覧可能なマーケット情報アプリ。
石破首相の利上げに慎重な発言などを受け、外国為替市場で円安が進み、円相場は1か月ぶりに一時1ドル=147円台まで値下がりしました。
3日の東京外国為替市場で円相場は一時1ドル=147円台前半と8月以来の水準に下落。石破茂首相の早期追加利上げに対する後ろ向きな発言や、堅調な米雇用指標を背景に円売り・ドル買いが進んだ。
石破首相が2日、日本銀行による追加利上げに慎重な発言をしたことで、金融市場では円安と株高が大幅に進んでいます。中継です。
石破氏が新総裁に選出された自民党総裁選挙。マーケットは大揺れでした。超金融緩和、巨額財政出動を自身の政策とする高市氏が選出されれば、株高・円安、アベノミクスに対し批判的な立場をとる石破氏が選出されれば、株安・円高の展開になると予想されていました。
東京円、一時147円台 石破氏が利上げ慎重姿勢、急速に円安進む
直前に麻生氏が高市氏を推すとの報道もあり、金融関係者の多くが望む高市新総裁誕生との思惑から、米ドル高・円安が進み、米ドル/円は146.50円に達しました(高市トレード)。しかし、決選投票で石破新総裁誕生となり、高市トレードは損切りを迫られ、今度は石破トレードとして、市場は円買い・米ドル売りで攻めました。
自民新総裁は石破茂氏 円安から一転、1ドル=143円台まで円高に
ところが、石破新総裁は植田日銀総裁との会談後、個人的な意見と表明しつつも「追加利上げする環境にあるとは思わない」と発言し、今度は石破トレードが損切りを迫られることになりました。この上がったり下がったりのドタバタで、損失を被った方も多かったのではないでしょうか。
自民党総裁選で新総裁が石破茂氏に決まったことを受け、外国為替市場では円安から一転して円高に傾き、1ドル=143円台まで円高に進みました。
石破氏は金融正常化に前向きといわれており、首相に就任すれば、日銀による利上げが加速すると予想されていました。日銀の大規模緩和策(アベノミクス)というのは、意図的に円安と物価高、株高を演出する政策ですが、近年はその弊害が強く指摘されるようにな
THE MARKET:《ドル・円》総選挙へ向け石破相場は一服へ 山本雅文
しかしこの石破氏の「変節」は、新総裁誕生時に誰が石破氏を支えたのか、ここがわかれば予想はできました。1回目投票と決選投票における議員票は以下の通り。
円相場が1ドル=146円台まで値下がり 石破総理発言などを受け
つまり、石破新総裁をしっかり支える人は46人のみで、菅氏のグループと旧岸田派によって支えられているということになります。
石破政権では意外に低金利政策が続くとみるワケ 円安は抑制、利上げも0.75%程度で打ち止めに
これだけ党内基盤が脆弱だと、菅氏と岸田氏の意向に沿った政策しか取れないし、それが両グループからの支持の前提だったと思われます。経済政策は「岸田前首相の政策を踏襲する」と繰り返し石破新総裁は発言しています。
“石破ショック”一転 株高&円安に ドル円147円台 日経平均 ..
石破茂首相が日本銀行の追加利上げに慎重な姿勢を示し、急激な円安が進んだ。では金融正常化に理解がある姿勢を示していた首相の軌道修正に、市場は大きく反応した。専門家からは「選挙目当ての豹変(ひょうへん)」といった厳しい見方も出ている。