いったいいくらまで円安になるのか。長期的には1ドル=200円というおそろしい水準を予想するのが、経済ジャーナリストの磯山友幸氏だ。
高井「リスクオンの間にキャリートレードが積み上がり、リスクオフになるとその巻き戻しで売っていた円を買い戻す。その場面だけ取れば、すごい円高圧力になる」
米国の景気が回復していく来年には、再び1ドル=160円、やがて1ドル=200円の水準を目指していくことになると思います。その時、株価は多少回復するでしょうが、せいぜい日経平均株価で4万円くらい。しかし、庶民は輸入物価の高騰に苦しみ、日本経済は深刻なスタグフレーションに直面することになるでしょう」
日本銀行による追加利上げ期待や国債買い入れの「相応の規模」の減額見通しにもかかわらず、ドル円は一時159円台に乗せ、じり高の動きとなっている。こうした動きを見てか、ドル円は今後さらに上昇し、いずれ1ドル200円に達するといった見方もある。
【1ドル=200円も!?】超円安が止まらない…日本円は今、最弱通貨か?新NISAの投資はどうすべき? · Comments120.
以上のように見ると、ここまでの米ドル高・円安は過去にも経験した範囲内の動きであり、むしろ最終局面を迎えている可能性がありそうです。ただ人間の感覚は、このように過去の経験の限界を超えそうな相場の動きになると、「これは今まで経験したことのない動きなので、これまでの経験と言う物差しは使えなくなった」といった受け止め方になりがちのようです。