欧米為替:デイリー見通し NZドル・円/NZ経済を見極め(フィスコ)


今週のNZドルは、NZ準備銀行(RBNZ)による0.5%利下げで一時買われる動きも見られたが、円高進行に押され、88円台まで下落した。


2024年後半にかけてのNZドル/円相場は、RBNZと日銀双方の金融政策運営がポイントとなりそうです。
先述の通り、RBNZ8月会合では0.25%の利下げ(5.50%→5.25%)が発表され、市場では今後の利下げペースの動向に注目が集まっています。この点、声明においては、「追加緩和のペースは、インフレ期待が2%の目標付近で安定しているデータに左右される」としています。ニュージーランドのインフレ率をみると、直近の2024年第2四半期消費者物価指数 (前年比) は3.3%まで鈍化しているものの、RBNZのインフレターゲットをやや上回っており、引き続き国内のインフレ圧力に対して油断はできない状況です。ここからは利下げによる影響を含め、インフレデータの進展を丁寧に確認していく必要があるでしょう。
対して、日銀は2024年3月のマイナス金利解除から7月の追加利上げによって、政策金利は0.25%となっています。RBNZとは対照的に金融引き締め政策を進めており、利上げペースの行方がカギとなります。しかし、8月上旬には日本の景気後退懸念や円キャリーの巻き戻しの波及によって、日経平均株価が歴史的に暴落し、金融マーケットが混乱に陥りました。これにより、日銀は難しい舵取りを強いられています。日銀の内田副総裁は「金融市場が不安定な状況では利上げしない」との考えを示しており、今後の利上げ見通しは不透明です。
以上のことから、当面は日銀の段階的な利上げペースが見通しにくく、両国の金利差に着目すると依然としてNZドルが優勢となるシナリオが考えられます。目先は局所的な円高に押される局面はありそうながらも、そこを抜ければNZドル/円相場は再び円キャリートレードの魅力を下支えに底堅さを取り戻していくかもしれません。一方で、ニュージーランドでは、物価高と金利高を背景に景気の悪化懸念も根強く意識されており、中国の経済先行き不透明感も足かせとなっています。経済・景気データの悪化がさらに利下げ期待を高めてくる可能性はあり、その場合はNZドル売りを誘う逆風が吹く展開も否定できません。ダウンサイドには注意を払いつつ、状況に応じて売りからのトレードも検討していきたいです。

ニュージーランドは近年、積極的な「ゼロコロナ」政策の実施により、着実な経済回復を成し遂げ、世界的な「アフターコロナ」を牽引しました。RBNZは、景気回復とそれに伴うインフレ進行を背景に、2021年10月には主要国に先行して利上げに踏み切ると、2023年5月まで12会合連続で利上げを実施し、政策金利はおよそ14年ぶりの高水準に達しました。これらを背景に、コロナショック以後のNZドル/円は、金利先高観を追い風に底堅さを保って推移し、2024年前半にかけては金融引き締め政策が維持される中で99円台に乗せました。
他方、RBNZはインフレ圧力の低下を受けて、8月会合にて利下げを発表、金融政策の転換へと舵を切りました。政策金利の事前予想が据え置き・利下げで割れていたことでサプライズ感が強く、声明文で今後の追加緩和の可能性が示唆されたことで、NZドル売りが拡大しました。このほか、日銀が長らく続けたマイナ金利政策を終了し、7月には追加利上げを実施したことで、金利差縮小の思惑や「円キャリー」トレードの巻き戻しによって円買い優勢となりました。NZドル/円は一時83円台まで押し込まれましたが、その後は下値を切り上げ、足元では節目90円台近辺で推移しています。

[PDF] 最近のニュージーランド・ドルの下落と 今後の見通しについて

NZ中銀は最新予測で、平均OCRが今年10-12月(第4四半期)に4.92%、来年半ばまでに4.36%、来年末までに3.85%に低下するとの見通しを示した。NZ経済は4-6月(第2四半期)と7-9月(第3四半期)のマイナス成長が示唆された。

NZドルはメジャー通貨の中では、相対的に金利水準が高い局面が多いことから、投資家からFX取引や外貨預金で長年高い人気を集めてきました。政策金利はおよそ14年ぶりの高水準にあり、中長期では底堅く推移しています。また金利差にあたるスワップポイントも、高水準維持が見込まれています。NZドル/円を買いで保有することで受け取ることができるスワップポイントにも注目したいです。また、みんなのFXでは1,000通貨から取引が可能で、約3,600円の証拠金を預けることで取引を始められます(1NZドル=90円で計算した場合)。FX取引を始めたばかり方も少ない資金で取引が可能なため、ぜひ、みんなのFXでNZドル/円の取引をご検討ください!

オア総裁は政策決定発表後の記者会見で、50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利下げも検討したが、コンセンサスは25bpだったと明らかにした。発言が伝えられると、NZドルの対ドル相場は一時1.1%下落し、1NZドル=0.6011米ドルを付けた。

NZ中銀は5月の段階で利上げを検討し、25年後半まで利下げしないとしていたが、金融緩和に急転換した。NZ経済は22年末以降で3度目リセッション(景気後退)の瀬戸際に立たされ、失業率が上昇する中で、執拗(しつよう)なインフレを巡る懸念は和らぎつつある。


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永く第一線でディーラーとして活躍したYEN蔵氏。専門知識を活かした相場解説や今後の見通しを知るうえで有効です。

【2024年12月4日】豪ドル/NZドルの見通し 豪中銀会合の注目点(八代和也) · Comments2.

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注目 · 【本日の見通し】基本は休日ムード、流れはドル高円安基調継続へ

元邦銀ディーラーの今井雅人氏が、自身の経験や人的ネットワークを駆使した市場分析と取引戦略を展開。シンプルながら、深い知識と経験に基づく解説は人気です。

ます (日本時間12日午前10時)。 NZドルは堅調推移を予想

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オセアニア外国為替市場では豪ドルとニュージーランド(NZ)ドルが反発。新たな世論調査を受けて米大統領選の見通しを再考する動きが出た。

ニュージーランドの通貨であるニュージーランド・ドル(NZD)は、ニュージーランドを象徴する国鳥「キウイ(Kiwi)」になぞらえ、「キウイドル」の愛称で呼ばれています。オーストラリアドル(AUD)と同様にオセアニア通貨に分類され、メジャー通貨の中では、相対的に金利水準が高い局面が多いことから、投資家から高い人気を獲得してきました。そして、特筆すべきは、経済的な結びつきの強い中国の影響を受けやすい点です。NZドルの取引に際しては、オーストラリアや中国の動向もチェックしておくことで、ヒントが見えてくるでしょう。
押さえておきたい経済指標では、中央銀行のRBNZ(ニュージーランド準備銀行)による金融政策・政策金利発表が挙げられます。さらに、金融引き締めサイクルにある現在は、利上げに伴う経済・景気への影響を考慮する必要があり、GDPや消費者物価指数(CPI)なども注目されています。
このほか、NZドルは豪ドルと一括りに資源国通貨と言われることもありますが、先述の通り、ニュージーランドは酪農産業が重要な経済基盤であり、この点は毛色が少し異なります。そこで触れておきたい指標が、乳業大手フォンテラ社が行う乳製品電子入札の価格変動データGDT(グローバルデイリートレード)価格指数です。乳製品における輸出収入の増減という点でNZドル相場と相関がみられる局面もあり、NZ貿易収支の先行指標としてもチェックしておきたいです。

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メキシコペソや豪ドルなど投資家にとって魅力的な通貨の最新状況について、これまでの動向や注目ポイントについて解説します。

ニュージーランド・ドル(以下、NZドル)は、ニュージーランドの主要な輸出品である乳製品の価格が2015年8

今週の豪ドル/円は99.67円前後、ニュージーランド(NZ)ドル/円は90.48円前後で週初を迎えました。18日(月)に日銀の植田総裁が講演を行うため、「12月の日銀金融政策決定会合で追加利上げを示唆する可能性がある」と前週末にこれまで売られていた円を買い戻す動きが見られました。ただ、植田総裁は講演内で緩和度合いの調整のタイミングについて「先行きの経済・物価・金融情勢次第」とこれまで通りの発言に止め、利上げに関するヒントを出しませんでした。そのため、週を通して円は売られやすい地合いが続きました。19日にはウクライナが米国製のミサイルでロシア領内を攻撃したことで、ウクライナ情勢を巡る懸念が台頭し、一時、豪ドル/円は99.49円前後、NZドル/円は90.13円前後まで弱含む場面が見られましたが、前述の通り円売りは一時的でした。ただ、20日にもウクライナが英国製巡航ミサイルでロシアを攻撃したと伝わったこと、ロシア大陸間弾道ミサイル(ICBM)と思われる兵器でウクライナを攻撃したことなどからウクライナ情勢を巡る警戒感が高まっています。さらに週末、そして来週半ばから始まる感謝祭休暇を前に、次第にリスクを取る動きが後退しました(執筆時)。

カナダドル 円 予想 長期 2024、 2025、 2026、 2027、 2028 ..

来週はNZ準備銀行(RBNZ)が金融政策会合を開催します。RBNZはコロナ禍以降のインフレ高騰期に5.50%まで政策金利を引き上げ、ついに今年の8月に25bp(0.25%ポイント)の利下げを実施。その次の会合(10月9日)では50bpの利下げを行っています。
その前回会合以降に発表されたNZの経済指標を見ると、7-9月期消費者物価指数(CPI)は前年比+2.2%と4-6月期の3.3%からインフレの伸びは大幅に減速。7-9月期雇用統計は雇用者が前期比-0.5%と予想(-0.4%)以上に悪化するなど、利下げの影響をあまり感じさせるものではありません。もちろん、中央銀行が金融政策を変更した際に、すぐに実体経済にその影響が出ることは少なく、時間の経過とともに影響が出てくるというのが一般的です。ただ、これらの弱い経済指標の結果、そして主要な経済指標は四半期ごとにしか発表されないNZの特性も考慮して、市場は今回のRBNZ会合では2会合連続となる50bp利下げを予想しています。市場予想通り50bpの利下げが実施されれば、既に市場が織り込んでいることから初動ではNZドルは買い戻されることになるでしょう。ただ、同時に公表される声明次第では再びNZドル売り圧力が強くなることも考えられます。今月上旬に実施された米大統領選でトランプ氏が勝利し次期大統領として指名される見通しです。トランプ氏の掲げる関税政策の影響は、中国や欧州にとってマイナスのイメージとなっていますが、実はNZにとってもマイナスになります。一つは中国がNZの主要貿易相手国であることです。米国の関税賦課により中国経済の回復が遅れることになれば、中国と交易関係の強いNZにはマイナス要因となります。さらに、NZにとって米国は主要貿易相手国の一つであることも懸念材料です。NZから米国に輸出される品目は、主に牛肉やバターやチーズなどの乳製品、羊肉や鹿肉、ワインなど多岐にわたります。牛肉に関しては、ハンバーガーのパテを作る際にNZ産の赤身牛肉と米国産の肉を混ぜて作ることが多いようなので、関税賦課はNZではなく米国の消費者にブーメランのように戻って直撃することになりそうです。一方で、ワインや乳製品など、米国産などで賄える品目については米国の消費者が余程NZ産製品のファンではない限り、代替商品に移ることになるので、NZ経済にとっても悪材料となります。トランプ次期米大統領の実際に打ち出す政策がどのようなものになるかは定かではありませんが、現時点でイメージできるのはNZにとってネガティブなものになりますので、特に対米ドルではNZドルは弱含みやすそうです。

期間別騰落率 ; 3カ月, +1.95% ; 6カ月, -3.53% ; 1年, +6.14% ; 3年, +22.84%.

19日にウクライナと交戦中のロシアのプーチン大統領が核兵器の使用基準を緩和したことから90.10円台に急落しましたが、リスク回避の動きは一時的で早々に91円台を回復。20日には91.80円台まで上昇する場面もありました。しかし、21日には一時90円台前半へ押し戻されるなど再び失速。植田日銀総裁が12月利上げの可能性を排除しなかったことや、ロシアが新型ミサイルを発射したことでウクライナ情勢を巡る不安が再燃するとNZドル売り・円買いが強まりました。ニュージーランド財務省の高官が、来月発表する半期に一度の経済・財政見通しを下方修正する可能性が高いと明らかにしたこともNZドルの重しになった模様です。22日の東京市場では、豪ドル/NZドルが2年ぶり高値を更新して急伸した動き(豪ドル高・NZドル安)につれて10月1日以来の90.03円前後まで下落しました。

NZドル/円、米ドル/円の見通し』 (2022年10月20日収録の番組です) 0 ..

FX市場は、平日24時間取引される、”眠らないマーケット”と呼ばれています。主にはオセアニア→アジア→ヨーロッパ→アメリカのサイクルとなりますが、そのトップバッターを務めるのが、ニュージーランドの「ウェリントン市場」です。1週間の取引はこのウェリントン市場の朝から始まり、平日は前日の夜に取引が行われていたニューヨーク市場がクローズすると、再びウェリントン市場から為替市場の新たな1日がスタートします。個人投資家の方には馴染みが薄いですが、金融機関が取引を行う「インターバンク市場」では、ウェリントン市場のクローズを挟んでNZD系通貨ペアの受渡日が変わる習慣が残っています。
ウェリントン市場(日本時間朝方)では、主だったニュージーランドの経済指標が発表されるため、ニュージーランドドル (NZD)を取引する上では必ずチェックしたい時間帯となります。また、ウェリントン市場の時間帯では相場や値動きに特徴があります。1日の中ではとりわけ取引参加者が少ない市場となるため、流動性低下により値動きが軽い局面があります。また、週末に変動要因となりうるニュースが伝わった場合には、月曜日の早朝は前週末水準から上下にレートが乖離したり、荒れた値動きとなるケースもあります。

【2024年7月24日】豪ドル/円の見通し 中銀会合がカギを ..

NZ中銀(RBNZ)は27日の金融政策委員会(MPC)で3会合連続の利下げを行うことが確実視されています。ニュージーランドのインフレ率は7-9月期に前年比2.2%へ鈍化し、RBNZのインフレ目標である1-3%の中間値に接近。失業率は同じく7-9月期に4.8%へと上昇しました。利下げ開始前の4-6月期は、それぞれ3.3%と4.6%でした。これらを背景に、市場は前回の10月会合に続く50bp(0.50%ポイント)の利下げを見込んでおり、政策金利は4.25%に引き下げられる見通しです。ただ、金利先物市場ではより大幅な75bpの利下げを一部に織り込む動きも見られます。こうした織り込みは、仮に利下げ幅が50bpであればNZドルが上昇する可能性を孕んでいると考えられます。もっとも、RBNZが利下げ打ち止めを示唆しない限り、NZドルの上昇は長くは続かないでしょう。前回の声明で示した「現在の経済環境では、景気抑制的な金融政策のレベルをさらに緩和する余地が与えられている」との見解が変更されるのか、あるいは維持されるのかが見どころとなりそうです。