USD/CAD - アメリカドル カナダドル ; USD/LSL, レソトロチ.
資源国通貨の1つであるだけにカナダドルの相場は、資源価格の影響を受けやすいのが大きな特徴です。特に原油価格との連動性が非常に高くなっています。
重要な輸出品目である原油の価格が下落すると、カナダの貿易は落ち込み、景気が冷え込んで消費者物価に下落圧力がかかりやすくなります。これに対処するため中央銀行であるカナダ銀行 (BOC) が緩和的な金融政策 (利下げなど) を取ると、カナダドル相場が弱含むこともあります。
逆にOPECプラスの減産などで原油価格が上昇し物価が上昇すると利上げの思惑が高まりカナダドルにも上昇圧力がかかることがあります。
外交面では、中国との関係が2018年にカナダ当局が華為技術 (ファーウェイ) 副会長を拘束したことから急速に悪化し、2024年も駐カナダ中国大使が突然離任するなど緊張関係が続いています。インドとは2022年にトルドー政権が「インド太平洋戦略」を発表、貿易協定に向けて交渉が行われていましたが、2023年6月にカナダ国内でシーク教徒の指導者が殺害された事件をめぐって関係が冷え込んでいます。
英国連邦のひとつですが、国境を接する米国と経済的なつながりを強く持っています。1994年の北米自由貿易協定 (*NAFTA) 発効で、その関係はさらに緊密になりました。最大の貿易相手国は米国で、輸出の5分の4以上、輸入の約3分の2を占めています。そのため、米国経済の影響を受けやすく、米国経済が好調であればカナダ経済も上向きやすく、米国経済が低迷すればカナダ経済も下振れリスクが高まります。
カナダドル相場の行方を見るうえでは、米国経済の動向を注視することが大切です。
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また、カナダドル相場の行方を探るうえでは、米国の金利動向や経済状況を見ておく必要もあります。
金融政策はBOCが運営。米国との経済の連動性が高いため、金融政策は米国FRB (連邦準備制度理事会、中央銀行に相当) の先手を打つかたちになることが知られています。米国の金融政策の先行指標として見ることもできます。
カナダはロシアに次ぐ広大な国土を持ち、自然豊かで風光明媚、そして森林資源や天然ガス・ウランなどの鉱物資源にも恵まれています。特に原油の埋蔵量・生産量が豊富でその輸出量は先進国トップクラス。電気自動車向け電池材料としても注目されるニッケルの生産でも世界有数です。そのため、原油などの資源価格が上がるとカナダドルも上がり、資源価格が下がるとカナダドルも下がりやすくなる傾向があります。
BOC(カナダ銀行)の金融政策も重要です。BOCはインフレ目標を採用しており、前年比の消費者物価指数(CPI)上昇率が中期的に2%を中心に1~3%の範囲内に収まるように政策運営を行っています。BOCが利上げ(利上げ観測が高まること)はカナダドルにとってプラス材料です。
カナダは原油や天然ガス、金属などエネルギー・鉱物資源が豊富であり、森林資源にも恵まれています。そのため、カナダドルは原油など資源価格の動向に影響を受けやすく、資源国通貨に位置付けられています。資源価格(特に原油)が上昇する局面ではカナダドルは上昇しやすく、資源価格が下落する局面ではカナダドルは下落しやすくなります。
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カナダドルの安定性と価値は、カナダ銀行によって監督されています。カナダにおける通貨の出現は、1660年代初頭にフランス人入植者が到着し、この地域に硬貨を導入した時にまでさかのぼります。最初の紙幣の発行は1821年にモントリオール銀行を通じて行われ、主要な取引の手段として急速に注目を集めました。
カナダ・ドル/円の為替レートの推移(1980~2024年). 為替レートの推移(1980~2024年)のグラフと時系列表を生成しました。
カナダドルはカナダの法定通貨です。世界で5番目に利用されている通貨です。カナダドルの通貨コードはCADで通貨のシンボルは$です。カナダ銀行より通貨として発行され、オタワにあるCanadian Bank Note Companyより印刷されています。カナダドルは不換紙幣です。
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1841年、イギリスの支配下にあるカナダ植民地として、現在カナダポンドとして知られる通貨が導入されました。しかし、1858年までにカナダドルがポンドに置き換わり、その価値は米ドルと結びつけられました。この移行期間中、米ドルとソブリン金貨の両方がカナダの国境内で法定通貨として受け入れられました。