ただし、NISAで非課税になるのは、日本国内の課税のみですから、米国株の配当金・分配金に対する米国での10%は課税されることになります。


新NISA成長投資枠で米国株に投資することには、米国経済の高い成長性による恩恵を受けられるメリットがある。


新NISAでは外国税額控除が適用されません。
新NISAは非課税制度ではあるものの、米国ETFの分配金には米国の税金がかかることに注意してください。

なお、これらのデメリットに対応するためには、の中から米国株以外の資産クラスを選ぶ、つみたて投資枠を活用する、などによる分散投資も重要となる。

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新NISAで買いたい!米国高配当株5選!2024年1月権利落ち分を解説

新NISAを利用していれば、日本で発生する20.315%の税金はかかりません。
アメリカの税金についても、通常であれば確定申告で外国税額控除を申請することで還付されます。

これまで1年間の枠を気にしたり、ロールオーバーなどで手間暇がかかりましたが、それもなくなり、非常に使いやすい制度になります。とはいえ、米国株でNISAを必ず枠全部まで利用しなければいけないわけではありません。

そして、いよいよ2024年1月から制度改正された新NISAが始まります。つみたて投資枠と成長投資枠に分かれていますが、米国株も投資できる成長投資枠では、年間240万円を運用期間無期限かつ最大1,200万円まで投資が可能となり、制度期間も恒久化されます。


全世界株・米国株のインデックスファンドのように、外国の資産に投資する投資信託は、円を売ってドルなどの外貨を買い、その国の資産を購入します。

今後も、人口が増え経済活動がある限り、経済成長は続くと考えられるでしょう。
経済が成長すると、企業も成長します。これまでにない画期的な製品やサービス、長期的な問題を解決する製品やサービス、独自性のある製品やサービスなどが生み出されることで、企業の価値が高まります。そして株価は、企業の価値を反映して上昇していきます。

自身でドルの調達を行うため、円貨決済と比較すると為替手数料を抑えやすくなり ..

本記事では、新NISA成長投資枠で米国株に投資するメリットや注意点を解説していく。

1ドル=180円になっても新NISAを支持できるか、と問いたい

ここまで述べたように、米国株において、税金はNISAで免税、売買手数料と為替手数料は無料化がトレンドです。しかし、それらのコストがかかってしまう場合には、どれだけの額になるのかを取引の際に留意しておきましょう。

ただし、手数料や税が利益を完全に食い潰すということは、そうそうないはずです。少額で利益の薄い短期投資を繰り返していると利益に対する売買手数料の割合が大きくなり、さらに為替手数料や税が加われば損失に転じる可能性もなくはない程度です。

しかし、そうした綱渡りのような取引ばかりになる投資手腕なら、そもそも実力不足であり、投資のスタンスをあらためたほうが得策だと思います。

特に新NISAでは、成長投資枠で、米国の個別銘柄株にも非課税の投資ができるようになりましたが、これはビギナー投資家には注意が必要です。インデックスファンドへの積み立て投資や、米国ETFへの投資に比べてボラティリティ(株価の変動幅)が高く、大きな損失を生む可能性があります。

また、NISAでの損失は「損益通算」ができない点に注意が必要です。通常なら株式投資で損失が発生した場合は、確定申告で投資の利益と損失を相殺する「損益通算」ができ、株式による課税額を控除することができるのですが、NISAではそれができません。

そのため、新NISAで米国株投資をはじめた投資ビギナーは、個別銘柄株への大きな投資は避け、「つみたて投資枠」で長期的な資産形成をメインに行うことをおすすめします。

※本記事に書かれた内容は、すべて2024年3月3日時点の情報です。手数料などは変更される可能性があります。

構成=岩川悟(合同会社スリップストリーム)、取材・文=吉田大悟

NISAで米国株投資するなら知っておきたいメリットや特徴を解説

新NISA成長投資枠で米国株に投資するメリットとして、次の4点が挙げられる。

【新NISAで始める米国株投資】メリットとデメリットを徹底解説

NISAでの保有残高は、NISA用米国株口座でご確認いただける他、以下の通り、外国株取引口座内でもご確認いただけます。 外国株取引口座内では、NISA口座の買付可能枠(非課税口座買付可能枠)を確認することも可能です。

つみたてNISAのドルコスト平均法はどのような効果が期待できる

NISAなどで投資信託を買おうという人の多くが今、海外の株式に投資する投資信託を選んでいるようです。

もう1つは、アメリカの証券取引所で上場されていて、ドル建てで投資できる「米国上場ETF」となります。 ..

この記事では、読者から寄せられたNISAにおける悩みについて、人気のファイナンシャルプランナー・深野康彦さん(ファイナンシャルリサーチ)がアドバイス。人気のS&P500に連動する投資信託が値下がりして買い替えを検討している読者や、新興国株型投資信託の為替ヘッジありで損している読者の悩みに答えてもらった。

楽天証券で米国株式を買うには? | 外国株式・海外ETF取引入門

積立投資では長期的に成長する資産に投資するかぎり、円高か円安かをあまり気にする必要はないかもしれませんが、新NISAで人気の全世界株や米国株のインデックスファンドに積立投資をするという観点でいえば、円高はある意味好都合かもしれません。

QNISAで外国株式、外国投信も買えるようになりますか? ..

全世界株・米国株のインデックスファンドのように、外国の資産に投資する投資信託は、円を売ってドルなどの外貨を買い、その国の資産を購入します。そのため、為替レートが円安になる要因になります。今後も新NISAのつみたて投資枠で全世界株・米国株のインデックスファンドが買われ続けると、長期的には円安の要因の1つになります。
円高のときに外国の資産を購入して、円安になったときに売却すれば、為替レートの変動による利益(為替差益)が発生します。

外国株式はNISA(成長投資枠)の投資対象です(詳細は、こちら)。外国投資信託はNISAでお買付けできません。

ここまで税金と売買手数料について触れましたが、「為替手数料」も米国株投資における重要なコストです。為替手数料とは、米国株投資では円とドルを交換する際に発生する手数料のことです。

みなさんが米国の個別銘柄株やETFを購入する際に、「円貨決済」と「外貨決済」の選択肢があらわれるはずです。

<円貨決済と外貨決済>
円貨決済……日本円で外国株式を売買すること。米国株であれば、買付の際に円をドルに交換する手数料が発生し、売却の際にはドルを円に交換する手数料が発生する。

外貨決済……現地通貨で外国株式を売買すること。米国株であれば、持っているドルで買付をし、売却時にはドルのまま口座に入ってくるため、為替手数料は発生しない。


「円貨決済」を選択すると、ネット証券では、売買の際に1ドルあたり25銭程度の為替手数料(1000ドルの買付であれば250円)がかかってしまうことがありますが、実のところ、為替手数料としては割高なのです。

メガバンクのインターネットバンキングでも1ドルあたり25銭〜50銭と為替手数料は割高ですが、ネット銀行なら為替手数料は割安です。例えば、GMOあおぞらネット銀行なら、1ドルあたり3銭、住信SBIネット銀行なら6銭など、低い手数料でドルの取引ができる銀行が存在します。

事前に投資資金をドルに替えて証券口座に入れて、「外貨決済」で米国株の買付を行うほうがコストは下がります。そして、売却時も「外貨決済」を選択し、ドルのまま売却益や配当金・分配金を口座で管理し、そのまま再投資を行えば、以降の為替手数料のコストはかかりません。わたしの場合も、基本的に米国株投資ではドルの外貨決済で売買をしています。

ただし、この為替手数料は米国の証券会社では、無料化がトレンドであり、日本の証券会社もネット証券を中心に無料化が進んでいます。SBI証券や楽天証券では、円貨決済だとしても、為替手数料は買付でも売却でも無料です。その他の証券会社でも、買付では無料であるなど、為替手数料を引き下げる動きが見られます。

為替相場の変動や需要によって、サービスやキャンペーンは見直されるため、随時、為替手数料はチェックするようにしておきましょう。

ドル =145円で計算 ※上記日付のデータで数値を抽出・算出しており ..

米国株投資の人気が高まっているが、新NISAでも米国株を売買することができる。むしろ、など、証券会社も少なくない。ただし、米国株の取扱銘柄数や売買手数料、為替手数料は証券会社によって異なっており、なかにはNISA口座で米国株投資ができない証券会社もある。