○為替介入の円安抑止効果は投機筋のポジションをくじくだけの一時的インパクトまで
米ドル買い・円売りから米ドル売り・円買いへ転換する目安として、過去半年平均、120日MA(移動平均線)や26週MAを参考にする考え方についても確認してみる。米ドル/円が120日MAを下方へブレークしたタイミング、逆に上方にブレークしたタイミングを、CFTC統計の円ポジションに重ねて見ると、前者は米ドル売り拡大、後者は米ドル買い拡大とほぼ重なっていた(図表2、3参照)。
投機筋の円売り戦略が転換点を迎えているなら、それはこの間続いてきた前提条件が変わり始めているためではないか。その1つが金利差円劣位の変化だ。日米10年債利回り差円劣位は、2022年から3%を大きく上回る異例に大幅な状況が続いてきた。こうした大幅な金利差円劣位の長期化は、短期売買を行う投機筋にとっては圧倒的に円売りに有利な要因だっただろう。
CFTC統計の投機筋のポジションは、ヘッジファンドの取引を反映しているとされるが、そのヘッジファンドは過去半年平均が売買転換の目安になっていると見られてきた。すでに見てきたように、120日MAブレークが、CFTC統計の売買加速のタイミングとほぼ重なっていたことから、それはある程度裏付けられたと言って良いのではないか。
19:17 IMM投機筋ポジション、円高一服 or 20:34 引き続き調整余地あり25 ..
CFTC統計の投機筋の円売り越しは、7月初めには18万枚以上とほぼ過去最高規模に拡大した。こうした中で、米ドル高・円安は1986年以来となる161円まで進んだ。つまり、161円という歴史的円安と呼ばれた動きは、投機筋の記録的な円売り拡大の影響が大きかったと考えられる。そうであれば、その投機筋の円売り戦略の転換は、歴史的円安の終了をもたらした可能性がある。
ヘッジファンドの取引を反映するCFTC(米商品先物取引委員会)統計の投機筋の円ポジションは、先週2万枚の買い越し(米ドル売り越し)となった。円の買い越しは2021年3月以来、約3年5ヶ月ぶりのこと(図表1参照)。日米間の大幅な金利差円劣位を主な背景に、長く続いてきた投機筋の円売り戦略が大きな転換点を迎えている可能性がありそうだ。
では、これから投機筋はこれまでから一転、円買い戦略拡大に動くかと言えば、それは時期尚早ではないか。主要国の中で断トツの低金利通貨である円は、「売られ過ぎ」が拡大しやすい一方で「買われ過ぎ」の拡大には自ずと限度がある。CFTC統計の投機筋の円ポジションを参考にすると、円売り越しは10万枚以上が「行き過ぎ圏」だったのに対し、買い越しは5万枚を超えるとすでに「行き過ぎ」懸念が強くなる(図表3参照)。投機円売り戦略が歴史的円安をもたらしたのに対し、投機円買い戦略の円高の主導には自ずと限度があるだろう。
投機筋の米ドル買い・円売りがいつまで続くかについて考えてきた。CFTC統計の投機筋の円売り越しは、先週の段階で11万枚となっており、徐々に米ドル買い・円売りの「行き過ぎ」懸念が広がり始めているということはあるだろう。ただし、足元の日米金利差は記録的に大幅な米ドル優位・円劣位が続いていることを考えると、米ドル買い・円売りの「行き過ぎ」はまだ続く可能性もある。
ドル円の週間見通し、円買い越しに転じた投機筋、今週の焦点は ..
そして、金利差円劣位が円売りにとって圧倒的に有利な状況が変わり始めたとは言え、なお円買いを考えた場合、金利差の円劣位が不利な要因には変わりない。投機筋が円買い戦略の積極的な拡大に動くようになるためには、金利差円劣位の一段の縮小が不可欠と言える。
なお、「スプレッド」のポジションが、スワップ・ディーラーと投機筋の項目にかなりの数量 ..
投機筋が米ドル買い・円売りから米ドル売り・円買いに転換する代表的なケースは、米ドルに下落リスクが高まった場合だ。2024年3月前半に、米ドル/円が146円台まで急落した局面などがこれに該当しそうだ。米ドル下落リスクが高まると、米ドル買い・円売りポジションの損益確定が本格化する可能性が高まる。
? ✓CTFC統計の投機筋の円ポジションは、記録的な円売りからほぼニュートラルに戻った✓米ドル/円の変動に影響力の大きい投機筋 ..
上述のように、先週はCFTC統計の投機筋の円ポジションが買い越しに転換したが、為替相場は8月15日(木)の米小売売上高が予想より強かったことなどから、米景気への懸念が後退、米金利が上昇すると、それに連れた形で149円台へ米ドルが反発する場面もあった(図表4参照)。これは、投機筋の米ドル売り・円買いに傾斜したポジションの損切りの影響もあったのではないか。
シカゴIMM通貨先物 投機筋のポジションとその確認方法について
●TEAMハロンズとは
TEAMハロンズは、円卓で有名だった旧・上田ハーローの元社長・ディーラー・アナリストが株式会社外為どっとコム総合研究所の社員として活動しているチームです。
ハロンズ(Hallons)の由来は、米国で有名な投資週刊誌「BARRON'S(バロンズ)」のような情報発信を目指しつつ、上田ハーローのスピリットを持った造語です。
ドル/円のCFTC投機筋ポジションと市場動向! | フジトミ証券株式会社
為替市場の参加者の間で特に注目されるのが、ここで示す「Non-Commercial」と呼ばれる投機筋(非商業部門)の数値で、買い越しポジションが大きくなりすぎれば相場が下落、売り越しポジションが大きくなりすぎれば相場が上昇する可能性が高まっているなどと考えられます。
ドルインデックス(ドル指数)の投機筋ポジションの推移とチャート
●リアルトレードについて
①番組内で発表する相場予測・トレード方針は、TEAMハロンズとしての見解のため、実際の投資は自己責任でお願いします
②リアルトレードは、外為どっとコム総合研究所の法人アカウントの2口座を使い、大嶋と黒川がそれぞれ「外貨ネクストネオ」「外貨ネクストバイナリー」「らくらくFX積立」の運用を行っています
③外貨ネクストネオは、24年4月に資金100万円で再スタート、1日あたりの損失限度額は10万円、最大ポジションはEM通貨が合計500Lot、その他通貨が合計100Lotのルールで行っています
④外貨ネクストバイナリーは、24年4月に資金50万円で再スタート、1回号あたりの10Lotまでのルールで行っています。
⑤らくらくFX積立は、資金50万円でスタートしています。
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IMM [International Monetary Market of Chicago Mercantile Exchange]
IMMポジションとはシカゴ・マーカンタイル取引所の国際通貨先物市場に上場されている通貨の建玉明細のことです。各取引所は米商品先物取引委員会(CFTC)に毎週火曜日の取引終了時点の建玉明細を報告します。CFTCは各取引所の建玉明細を集計し、当該週の金曜日の取引終了後にHP上で公表します。建玉明細の大口玉は報告義務があり、投機玉と商業玉に分かれ、特に、市場参加者は投機玉の建玉明細に注目します。建玉明細は買いの建玉-売りの建玉で計算され、プラスであれば、ポジションはロング、マイナスであれば、ポジションはショートとなります。例えば、円の買い建玉が 60,000枚で、円の売り建玉が50,000枚とすると、円ロングの10,000枚となります。(60,000-50,000)=+10,000この例ですと、円のポジションが10,000枚ロングに偏っていると把握できます。多くの市場参加者は、この数字を市場全体における投機筋が保有しているポジションの縮図と推測しています。このポジションの偏りを把握することにより、市場参加者は次の三つの推測をします。
ドル/円のロングポジションが少し入ってきている」との見方も示した。 ..
投機筋のポジションが前回ドルの売り越しだったのは2月で、市場は当時、年内約6回の米利下げを織り込んでいた。
大口投機家と商業筋のポジション状況が公表されます。 この大口投機家がファンド ..
1.投機筋の相場観は強気か弱気かニュートラルか推測できる。
2.ポジションの偏りの大きさから、ポジションの巻き戻しが起こったときのインパクトを推測できる。例えば、円のポジションが大きくロングに偏った時に、円ロングの巻き戻しが起こると、円ロングの保有者の多くは、こぞって円ロングを手仕舞う行動に出て、ロスカットがロスカットを呼ぶような状況になり、相場が大きく動くことが推測できる。
3.ポジションが大きく偏ると、利食いを入れる市場参加者が相対的に多くなるので、偏ったポジションを持っていても相場が有利に動きにくいと推測できる。
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[PDF] 一時141円台へ急速に進んだドル安・円高に対し日銀が動く
米商品先物取引委員会(CFTC)が30日発表した27日終了週の建玉(未決済約定)報告によれば、投機筋のポジションは、ドルの買い越しから売り越しに転換した。ドル下落に賭けて投じられた資金は約98億ドル(約1兆4000億円)と、1月以来の最大となった。
データは2022年8月2日から2024年7月30日(ドル円レートは2024年8月6日)。
市場関係者からは「日銀会合で追加利上げが実施されることへの警戒がある」として「為替介入と連携した形になると円安の息の根を止められる可能性があり、円売りポジションは調整せざるを得ない」との声が聞かれています。なお、大手ベンダーによると、日銀が国債買い入れの減額計画と同時に追加利上げを決めると予想するエコノミストは3割程度となっています。