為替介入の危険信号、それでも円安進行 ~一時1ドル161円を突破
為替介入(外国為替市場介入)は、通貨当局がに影響を与えるために、で通貨間の売買を行うことで、正式名称は「外国為替平衡操作」といいます。為替介入の目的は、為替相場の急激な変動を抑え、その安定化を図ることです。
わが国では、為替介入は財務大臣の権限において実施することとされています。日本銀行は、特別会計に関する法律および日本銀行法に基づき、財務大臣の代理人として、その指示に基づいて為替介入の実務を遂行しています。
日本銀行は、財務省に対し、為替市場に関する情報を毎日報告しています。また、財務大臣が為替介入を必要と判断した旨の連絡を受けた場合には、財務省に対し、為替相場の変動要因や、介入決定の判断に資するようなマーケット情報を報告します。これを受けて、財務省は、日本銀行に対し為替介入実行の具体的指示を行い、日本銀行が介入を実施します。
政府・日銀による市場介入か 外国為替市場で4円以上円高方向に | NHK
の実施状況については、(外部サイトへのリンク)に掲載されている「外国為替平衡操作の実施状況」をご覧ください。月次ベースの実施額が月に一度、また、日次ベースの実施額等の詳細が四半期に一度、それぞれ掲載されています。
なお、財務大臣の代理人としての日本銀行が、海外の通貨当局に為替介入を委託することもあります。
為替介入は通貨間の売買であるため、その遂行には円やドルなどの資金が必要になります。わが国の場合、財務省所管の外国為替資金特別会計(外為特会)の資金が為替介入に使われます。
例えば、急激な円高に対応し、外国為替市場で円を売ってドルを買う「ドル買い・円売り介入」を行う場合には、政府短期証券を発行することによって円資金を調達し、これを売却してドルを買い入れます。反対に、急激な円安に対応し、外国為替市場でドルを売って円を買う「ドル売り・円買い介入」を行う場合には、外為特会の保有するドル資金を売却して、円を買い入れることになります。
円相場一時153円 政府・日銀介入か ミスター円「可能性高い」 | NHK
また、為替介入に関する日本銀行の事務の詳細については、のページをご覧ください。
やめていたFX、「勝負」に出たら為替介入 溶けていく個人マネー
歴史的なドル高が続いている。家計の負担は膨らむ一方、輸出企業には過去最高益をもたらした。34年ぶりの円安水準は、私たちにとって、企業にとって、日本にとって、「恵み」か「災い」か。その功罪を解き明かす。
1ドル=150円突破迫り介入警戒感が浮上、200日線超えで円安加速も
会見のあと、男性は約2年ぶりにFXで円売りドル買いのポジションを取る、勝負に出た。想定通り円安が進めば利益になる。「円安は堅い。祝日に為替介入もないだろう」
外国為替市場で円安が進行し、1ドル=150円突破が迫っていることで円買い介入への警戒感が高まり始めている。
外国為替市場で円安が進行し、1ドル=150円突破が迫っていることで円買い介入への警戒感が高まり始めている。
円が対ドルで一段安、157円台後半-口先介入誘う水準と野村証券
円相場は14日に一時1ドル=149円98銭と約2カ月半ぶりの安値を更新し、150円の心理的節目に接近した。8月15日の安値(149円39銭)を超え先安観が強まっている状況だ。日本の通貨当局も為替市場の動きににらみを利かせている。
円相場が祝日に乱高下 為替介入の有無は「ノーコメント」と財務官
外為どっとコム総合研究所の神田卓也調査部長は円買い介入の実施について、「152円を超えるか否かが警戒感の高まるポイントだ」と分析する。市場は15日時点で151円25銭に位置する200日移動平均線を意識しており、こうした節目を超えると円安が加速し、同時に当局の介入警戒感が一層高まる可能性がある。
来月は165円か。政府日銀の介入はいつ?」FXマーケットライブ
円買い介入の実施は、円売りポジションを抱えた投資家に大きな痛手を与えることになる。ブルームバーグの集計によると、日本の通貨当局が2022年から今年前半にかけて実施した過去5回の円買い介入は、平均で円を5円以上押し上げた。
再び進行する円安、為替介入の限界を意識か ドル円は不意打ち ..
りそなホールディングス市場企画部の井口慶一シニアストラテジストは、「米国の利下げ観測が修正されてくると円売り圧力が強まるリスクがある」とし、そうした環境では特に介入に気を付ける必要があると指摘する。
再び進行する円安、為替介入の限界を意識か ドル円は不意打ちの円高を警戒
もっとも、通貨当局が実際に介入に踏み切るまでは現時点では距離があるとの見方もある。ニッセイアセットマネジメント戦略運用部の三浦英一郎専門部長もその一人で、160円を超える円安にならなければ、介入は実施されないと予想する。
【読売新聞】 政府・日本銀行が29日の外国為替市場で5兆円規模の円買い・ドル売り介入に踏み切った可能性があることが30日、分かった。
日本の通貨当局は2022年に3回、そして2024年に3回以上、円安阻止の米ドル売り介入を行った。この6回以上の米ドル売り介入に共通するのは、120日MA(移動平均線)を5%以上上回った水準だったということだ(図表1参照)。
【為替】またも介入が注目されてきた円安 | 吉田恒の為替デイリー
その120日MAは、10月16日現在で151.7円。それを5%以上上回る水準は、ほぼ160円になる計算だ。このことから、少なくとも神田財務官が陣頭指揮をとっていたころの「ルール」が変わらないのであれば、米ドル高・円安が160円を再び超えるような展開にならない限り、当面における円安阻止介入再開はない可能性が高いのではないか。
ドル円の週間見通し 為替介入の思惑とトランプ氏銃撃の影響 ..
5月1日の介入から次の7月11日の介入まで2ヶ月以上の介入空白期間があったことも、この「ルール」でうまく説明できそうだ。当時は、米イエレン財務長官が「介入はまれであるべき」との発言を繰り返したことから、日本の通貨当局が介入できなくなったとの見方が有力だった。
東京円、156円台後半 政府・日銀による為替介入への警戒感高まり
ただ実際には、米ドル/円が120日MAを5%以上上回っていなかった影響が大きかったのではないか。それを裏付けるように、米ドル/円が6月末以降120日MAを再び5%以上上回ってくると、神田財務官の円安けん制発言はトーンアップし、7月11日にはこの局面での3度目の米ドル売り介入が行われた。
東京市場のドルは一時156円台まで下落、口先介入の影響力は限定的で円安ドル高再燃か ..
ところで、2023年は何度か米ドル/円が120日MAを5%以上上回った局面があり、11月には当時の米ドル高・円安のピークである151円まで上昇したにもかかわらず、結果的に米ドル売り介入は行われなかった。その理由は、それ以前の米ドル売り介入が行われた水準(2022年10月151円)を下回っていたからではないか(図表2参照)。
ドル円予想 | 植田日銀総裁の講演待ち | 今日のアナリストレポート
以上をまとめると、円安阻止の米ドル売り介入は、1)それ以前の米ドル売り介入が行われた水準より米ドル高・円安となる、2)120日MAを5%以上上回る、という主に2つの条件を満たした場合に行われる可能性が高いのではないか。当面においてこれに該当するのは、この間のピークである161円を超えて米ドル高・円安になった場合ということになる。